わたしは妖精だった。
大好きな故郷の名前をもらった妖精だった。
けれどわたしは羽をなくした。
悲しくて悲しくて、気がついたら遠い国にいた。
わたしは全てを喪ったと思った。
かけがえのない 友 未来 そしてふるさと。
そのうつろは永遠に埋まらない そう思っていた。
そんな夏の日 通り雨が異国の街を濡らしたその日
わたしは冷たい雨ではなく あたたかい運命に出会った。
名前:北野スオミ(きたの すおみ)
年齢:17歳
誕生日:1986年10月1日
CV:天瀬まゆ

日本人の父とフィンランド人の母を持つハーフ。旭川の父方の叔母の元にホームステイ中の金髪碧眼の少女。 日本に来て1年ほど。日本語は喋ると教科書、書くと2ちゃねらー。時々ステキなことをひらめいて周囲を和ませる。

実はかつて『銀盤の妖精』として、将来を嘱望されていたフィギュアスケート選手。 しかし、練習中の事故で大怪我を負い、さらにその事故に関するスキャンダルに巻き込まれてしまう。心身ともに深く傷つき、抜け殻のようになってしまった彼女を気遣う両親は、父の故国である日本にスオミを送り出す。
それから1年、言葉も覚え、異国での生活をそれなりに楽しめるようにはなったけれど、心の疵は未だ癒えない。そんな時、偶然に出会った一人の旅行者が彼女の心を救う。そして、その感謝の気持ちは徐々に別の感情へと変わって行くのだった。

公式設定では『神秘的でクール』とされているが、素の性格はかなりお茶目。その割にぼわーっとした天然系に見えるのは、喋りのせいであろうか。ただ、その疵の大きさゆえか、夏編ではやはりどこか虚無感が漂う。

恋愛に関しては17歳の女子相応な感じではあるが、愛情表現がやたらとオープンなのは文化的な素養の違いなのか。
梅屋のシュークリームが好物。ヘビはだいじょうぶだがミミズは苦手。フロイド的に分析しないこと。スピード狂の模様。ハンドル握ると性格が変わるタイプと見た。


KeyWords

前原啓介(まえはら けいすけ)

CV:中井 将貴
旭川在住の主人公の友人。旭川医大で医師を目指す。前十字靭帯断裂の資料を持っていたりするところを見ると整形外科、スポーツドクターあたりを目指しているらしい。とりあえず何かあると情報収集に走る人。
常時ハイテンション。医学生なのにモテないことをさんざんボヤくがそれは自業自得というものだ。酒は弱い。

医大生4年では相当忙しいはずだが、それでも主人公とスオミの仲を何とかとりもとうとするあたり、かなりいいヤツ。
ちなみに、冒頭の飲み会で冬真の話題が出る。また冬真も友人の代表として前原を上げているところから、主人公/冬真とは特に親しかったものと思われる。(up 2003.12.12)

スオミの叔母

スオミの旭川でのホームステイ先、というか父方の実家であると思われる。現在独り暮らし。主人公との連絡に使っている携帯はこの人のもの。一応ゲーム機所有。今時ボンバーマンが転がってるところをみるとスーファミかN64あたりか。
画面には未登場だが、多忙な中、スオミを何かと気にかけてくれているいい人のようである。

ハンナ・ヤルビネン

スオミの親友にして最大のライバルであるフィギュアスケーター。
エンディングで後姿のみ登場。2004年現在、フィンランドの強化選手として多忙な日々を送っている。
かつて練習中にスオミと接触、大怪我を負わせてしまう。ハンナ自身は無事だったようであるが、事故のショッキングな結末とそれについてのあらぬ誹謗中傷は、彼女をも相当に痛めつけたはずである。
スオミと再会し、抱き合って流した涙にはどれほどの思いが込められていたのだろう。

スオミの父

日本人。旅行先のフィンランドで知り合った母親と周囲の猛烈な反対を押し切って結婚した。主人公プロトタイプ2号機。
趣味は絵で、腕前の程は不明だがとりあえず利尻富士をそれと判別できるレベルではあるようだ。描き始めると2日も寝ないで描く事もあるほどの凝りよう。

「好きなことを一生懸命頑張りなさい」という人生の極意をスオミに教えたあっぱれな人。

スオミの母

フィンランド人。 熱烈な相思相愛らしく、父親が不在の時は母親は日本の歌を歌って寂しさをまぎらわせていたほどである。
料理上手のよき母親だが、見たことも聞いたこともないカレーライスを作ったときはさすがに大惨事に。

旭橋(あさひばし)

石狩川にかかる橋。100年あまりの歴史を持つ名橋。旭川駅からは徒歩25分とちょっと外れた場所にある。
妖精さんが鼻歌を歌っている。

常盤公園(ときわこうえん)

旭橋のたもとにある大きな公園。
妖精さんが雨宿りに来たり、夜の7時過ぎに踊っていたり、彼氏と待ち合わせしていたりする。

ペソギソ

スオミさんノートの一節。『神秘的でクールな雰囲気』という公式設定を一瞬にして葬り去ったナイスフレーズ。
「意地悪ですっ!」

梅屋(うめや)

旭川市内の菓子店。名物のシュークリームは空港や札幌でも買える。妖精さん御用達。
→2004年5月26日をもって閉店(2004.6.19 Up)

梅屋の店員さん

シュークリームを買い求めたスオミに保冷剤の説明ができずにちょっとパニックになる。それでも金髪の人にとりあえず英語を喋ってみるというポジティヴな姿勢は見習いたい。
スオミさんにおかれては、是非一度帯広を訪問、柳月で明理さんと対決してもらいたいものだ。かなり楽しいことになりそうである。
それはともかく、主人公とスオミが急接近する契機を作った人である。

事故

スオミが一時銀盤を離れる契機となった事故。
強化合宿の練習中にハンナ・ヤルビネンと接触、スオミは前十字靭帯断裂という重傷を負い、手が届きそうだった栄光への道を断たれてしまう。

時期ははっきりしないが、来日が1年前、それ以前の治療とリハビリが1年くらいと計算すると約2年前、2001年の春から夏あたりではないかと思われる。時あたかも2002年のソルトレーク大会に向けての選手選考が行われていたあたりであろう。
この事故に関してハンナ側がライバルを蹴落とすために故意にやった、という噂が流れた。よく考えれば、一歩間違えば自分自身が大ダメージを受けるような事をアスリートがするわけはないのだが(アメリカの某選手のようにハンマーで殴りつけたりとかならともかく)、美少女ライバル同士の確執といういかにもタブロイド受けしそうな図式が災いしたのだろう。
彼女とハンナに、嘘と誇張・興味本位の憶測・誹謗中傷、そんな世間の汚濁が押し寄せたことは想像に難くない。そしてその結果、ただでさえ怪我による精神的ダメージを受けていたスオミの心は砕けてしまう。

スケートの事を忘れるため、周囲の好奇の目から逃れるため、そして親友のハンナの負担にならないために、スオミは人知れず愛する故国を一時離れることとなる。

前十字靭帯断裂

略称ACL。前十字靭帯とは簡単に言うと膝関節を保持する靭帯のひとつで、ここを損傷すると膝の屈伸運動が困難になる。一般人にはもちろん、アスリートに取っては選手生命に大打撃を与える重傷である。
ただし、再起不能というわけではなく、きちんと手術及びリハビリを行えば1年半ほどで競技に復帰も可能となる。
夏時点でスオミは、競技はともかく通常の滑走程度には差し支えないレベルまでは回復している。それでもなお氷上に立てないあたりがトラウマの深さを物語っているといえよう。

なお、ゲーム中では復帰までの期間を『1年半程度』としているがネット上の症例記録などを読む限りでは、半年〜1年程度でスキーに復帰している例もあるようだ。もちろん怪我の度合いにもよるのだろうが。

旭川 雪の美術館(あさひかわ ゆきのびじゅつかん)

旭川市内にある雪をテーマにした美術館。夏デートで行くことができる。
ここで、故郷のフィンランドでのダイヤモンドダストの話が聞ける。なお、結婚式場もある。

旭川医大(あさひかわ いだい)

前原の通う大学。併設された附属病院にはスオミが定期的に検査通院をしている。
スオミが診察に訪れる日は、学生の間で誰が当番に出るかで壮絶な争いがある模様。まあ金髪美少女のナマアシをおがめるんだから、当然といえば当然だが。

実際に旭川医大病院はACLの治療・リハビリに実績のある病院のようで、治療用の補助具に『旭川医大式』などというものもあるらしい。

ペンギン

人鳥目に属する鳥類の総称。スオミのお気に入りで、飼って寝覚めにぺちぺちされたいそうである。

かなやま湖(かなやまこ)

夏のデートで行ける、南富良野にある湖。湖畔に咲き乱れるラベンダーが美しい。OPの踊るスオミもここのイメージだろう。

ファーム冨田(ふぁーむとみた)

富良野近くにあるラベンダーの名所。夏デートで行ける。何故かゲーム中では『美瑛』になっている。
実は、叔母が来日したスオミを最初に連れて来た場所である。傷心の彼女には良い癒しになったことだろう。

ダブルミーニング

一つの言葉に二つの意味を持たせること。
空海=くうかい等。でもそれは単なるダジャレじゃないのか。夜路死苦は絶対に違う。

なおゲーム中に出てくる『富士=不死』はネタではなくてほんとにある説。『竹取物語』でも言及されている。
(add 2003.12.19)

「スオミ」

彼女の名前の『スオミ』はフィンランド語で『森と湖の国』という意味で、フィンランド自体の正式国名でもある。いわばニホンちゃん、ヤマトさん、はたまたまほろさん。

父親が、美しい母の祖国に敬意を込めて名付けた。また、将来日本で暮らすようなことがあっても困らないように、と日本語的な響きの言葉を選んだのというのもあるのだろう。両親は、彼女がいつか故国を離れて旅立つことをどこかでわかっていたのかもしれない。
だから、どんな離れた土地にいったとしても、生まれ故郷といつでも繋がっていることができる名前を授けた、そんな気がする。

道の駅 ほっと・はぼろ

夏編最終日の宗谷岬デートの途上での立ち寄り場所。スオミさんの指を吸うことができるハァハァ。

握手

夏編ラストにある、全ゲーム中でも屈指の名場面。是非一度交わしてみたいものである。
「嘘です!」

ナリータリスマス

クリスマスカードの冒頭に記されていたシビれるスオミさんフレーズ。それぐらい親父にチェックしてもらえよ。
叔母さんの下にもこれで届いている可能性大。

毎日のように電話を・・・

おなじみインターミッションのフレーズだが毎日のようにフィンランドに電話していたら料金が壮絶なことになるのではないか。ひょっとしてIP電話?それにしたって時差ってもんがあるから、深夜とか早朝とか大変な時間にしなきゃいけないはずである。愛の力はかくも偉大である。

Hei,Telvetoroua

カタカナで書くと、ヘイ。テルヴェトロワー。
フィンランド語で、こんにちわ。ようこそ。
スゲエ目立つと思うスオミさんを見つけられない主人公は、旭川空港で遊ばれてしまう。

ククサ

冬編冒頭でプレゼントされるフィンランドみやげで、白樺の木の瘤から削りだすマグカップ。自分のために買うと幸運が逃げていく、と言われており大切な人への贈り物にされることが多いそうである。
元々は遊牧民であるラプランド人の伝統工芸品で、親から子へ贈られ、生涯を共に過ごすのだそうな。

ちなみに日本で買うと安くても3000円ほど。木地が剥き出しのため手入れにちょっと手間がかかるらしい。

カルヤラン・ピーラッカ

スオミさん謹製フィンランド弁当その1。
日本では英語読みのカレリアンパイの方が通りがいい。ライ麦の薄い生地を舟形に成形し、粥状の米を詰めた上にバターと卵をトッピングして焼く。
フィンランドの代表的な家庭料理で、彼の地での『おふくろの味』。

ヤンソンさんの誘惑

スオミさん謹製フィンランド弁当その2。
アンチョビーを使ったポテトグラタン。厳密にはスウェーデン料理。
インパクトのある料理名の由来は、肉食を禁じられていた僧侶のヤンソンさんでもつい食べてしまったほどおいしい料理、という意味だそうである。

スオミ・サラーティ

スオミさん謹製フィンランド弁当その3。
サラーティはサラダの意味。特にそういう固有の料理があるわけではないようで、『フィンランド風サラダ』くらいの意味なのかも。
みたところラディッシュその他のようだ。
かの地ではポテトサラダやマッシュルームサラダがよく食べられるそうである。

旭川大雪アリーナ(あさひかわだいせつありーな)

旭川市内にある総合スポーツ・イベント施設。冬編の2日目のデートで行くことができる。
ここで、全編のクライマックスであると言っていい、『妖精の復活』を目の当たりにすることになる。炸裂するスオミさんトークもたっぷり聞けるので、お奨め。
しかし、いきなり氷上で華麗にコンビネーションを決める金髪美少女にたまたま来ていた他の利用者はさぞ驚いたことであろう。

層雲峡(そううんきょう)

大雪山系上川町にある雄大な大自然に囲まれた美しい温泉。冬場は凍った滝という北海道ならではの光景が見られる。冬編デートで訪れる。
サービスカットは駆け引き上等でゴー。

「悲しい*」(かなしいアスタリスク)

スオミのカラオケレパートリー。
スオミの母親が唯一知っている日本語の歌で、夫婦が知り合った頃の曲らしい。父が不在の時はこれを歌って帰りを待っていた。特に言及はないが母親が聞いていたのを覚えてしまったのだろう。
原曲の年代は、約20年前とすると1983年ごろ。ただ曲調はもっと古くどちらかというと70年代半ばのフォークソング風なイメージである。それにしては歌詞がちょっとモダンすぎるが。

「そして、私はまたフィンランドに帰ります
きっと私も、この歌を口ずさむことになるでしょう。」


「妖精は故郷に帰る」

心の力により、凍てついていた希望は解かされた。
少女は還る。本来あるべき場所へ。
けれどそれは別離をも意味していた・・・。
(add 2003.12.12)

旭川市郊外

と、思われる。前原が教えてくれた冬編の最終ポイント。
周囲を針葉樹に囲まれた平原。

ここで故国と同じ銀色の朝焼けの中、妖精は帰るべき故郷を見つける。それは、愛しい人の傍ら・・。


Scenario Memo

全シナリオ中、最もロマンチックな物語。夏編はスオミの身の上話を聞くのがメインとなるため、やや起伏に乏しい感がある。彼女のキャラクターが和み系のため、あまり苦にはならないが。
中盤の『広場』の携帯占いが非常にわかり辛いのがトラップか。

だが、このシナリオのメインはやはり冬編であろう。
冬服も大変愛らしい、本来の明るい性格に戻ったスオミとのデートで存分に萌えて欲しい。ただ、構成的に大雪アリーナのイベントが必須でないのが疑問。あのイベントがないと話がうまくつながらないと思うんだが。


After....

2006年のトリノだろうか。2004年復帰だと間に合うかどうかギリギリというところかも。他にも色々政治的な問題ありそうだが。
いずれにしろ『銀盤の妖精 苦難を乗り越えて完全復活!』ということで、この年のオリンピック記事はスオミ一色になってることだろう。

主人公的には『嬉しいけど何となく落ち着かない』って感じだろうか。現地に行ってるかな?
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