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スタートボタンのその前に
〜〜〜OPデモ考察〜〜〜

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インベーダーゲーム、それ以前からビデオゲームにはアドバタイズ(集客)デモと呼ばれるプログラムが仕込まれていた。要するに、客の目を引いて、台の前に座らせるためのデモンストレーションである。多くの場合、ゲームの遊び方をオートで流しているものが多かった。なんだかよくわかんないことをする機械に100円を投入するヤツはいないからだ。インベーダーであれば、宇宙人を打ち落とし、パックマンであればエサを食い、「新入社員とおるくん」であれば、課長やOLをドツき倒すといったふうに、プレイヤーがゲームで何をやるべきかをアピールする。
そう。「アドバタイズ」とはゲームの自己主張なのだ。プレイヤーがスタートボタンを押すまで、自分たちが何物なのかを訴えているのだ。

時代は移り、ゲームマシンは進化した。単色ドットの塊を、薄暗い阿片窟みたいなゲーセンでひたすら動かしていたのはもう昔語りだ。今じゃ、実在のアイドルよりきらびやかで魅力的な美少女がご家庭のモニターににっこり微笑んでいる。

だけど、スタートボタンを押すまでの彼らの自己主張はやまない。いやむしろ、一昔前のSFX映画を凌駕する絢爛豪華なムービーがこれでもかと溢れている。 中にはどう見ても本編より金と手間がかかったブツもある
ここでは、そんなOPデモに関する覚書をつづってみたい。なお、間違い、ご意見、こんなのもあるぞ、その他はメールかBBSにて。

アルファ(PC アドベンチャー スクウェア)
8ビットPC時代のスクウェアのヒット作で、いのまたむつみキャラが跋扈する美少女ゲームである。
ギャルゲーが日本のゲームをダメにしたみたいなことを言う人がいるが、それを言うなら最初っから日本のゲームなんかダメだったのだ。
デモは、主人公の美少女がまばたきをするだけのアニメだったのだが、当時としてはかなりポイントが高い。思えばスクウェアの「デモ凝り凝り」主義はここから始まっていたのだ。
ザナドゥ(PC ARPG 日本ファルコム)
大ヒットを記録した、古のRPG。このあたりを懐かしがるのはすでに年寄りである。
これのデモだが、まあ当時のモノなので大した事はなく、単に一枚絵がべろっと表示されるだけなのだが、問題はこのイラストで、本編と何のゆかりもない美少女イラストなのだ。 ギャルゲー地獄へと至る道はすでにあったのだ。ここに。
ちなみにイラストはおそらく、当時ファルコムに在籍していた都筑”ひざパ”俊彦氏の手になるものであると思われる。
アドバンスド大戦略(MD シミュレーション セガ)
第二次世界大戦を扱ったウォーシミュレーションだが、冒頭で、チョビ髭の謎のオヤジがアツい演説を繰り広げるという、ある意味ビデオゲーム史上最もヤバいOPデモ。
現在のセガの不振はこれを見た某民族系資本が陰謀を巡らしているのでは。
ディスクシステム(FC ハード起動デモ 任天堂)
昔、「ファミコン必勝本」の読者コーナー(鈴木みそ先生担当)のネタでこの曲歌詞をつけていたのがあった。
「♪ファーミコン売るまーえーは、はーなふだ売ってたーー」(ぴろり)
名作といえよう。
ドラゴンクエストIII そして伝説へ(FC RPG エニックス)
容量の関係で本来入るはずだったデモが入らなくなり、やむなく黒地に”DRAGON QUEST III”という文字が浮かぶだけのシンプルなものになった。
しかしこれが逆に静かでアダルトな雰囲気を出しているのだからたいしたものだ。ちゃんとデモのついたスーファミ版もプレイしたが、EDの印象はFC版の方が強い。
こういうことができるのは、いわば国民ソフトとして認知された「ドラクエ」というブランドの強みだろう。
ストリートファイター2(ACほか 対戦格闘 カプコン)
元祖にして本家の対戦格闘ゲーム。このデモ見ると、このゲームのコンセプトが「格闘技」ではなく「ケンカ」のシミュレーターなのがよくわかる。
ところで、ここにどつき合っている「黒いヒトと白いヒト」はいつゲームに出てくるんでしょうか
ストリートファイターZERO(PS 対戦格闘 カプコン)
アーケードからの移植作品は数あれど、アーケードのアドバタイズをムービーにして収録するという荒業をやってのけたソフトはこいつだけだろう。
その後のZERO2、3ではちゃんとスプライトキャラが動いおり、並べるとカプコンの技術力の進歩がわかる貴重なデモ。
ヴァンパイア(AC/PS 対戦格闘 カプコン)
モリガン様の流し目も美しい傑作アドバタイズ。
このシリーズに関して言えば、ビジュアルセンスは初代がベストである。
このデモで注目なのはCPUボスだったフォボスがプレイヤーキャラに混じっていることで、これは開発の初期段階ではフォボスもプレイヤーキャラだったという事らしい。
あの性能でプレイヤーキャラだったらかなりキツいバランスではなかったかと思われるので、まあ妥当な判断であろう。

これがPS版ではなぜか永チャンの歌に合わせたムービーになっていた。はっきり言ってブチ壊しである。
なお、本来のアーケード版のデモは、サターン版のヴァンパイア・ハンターである程度再現されている。
ヴァンパイア・ハンター(AC/SS 対戦格闘 カプコン)
サターン版の通常のデモは、アーケード版準拠だが、裏技でモード設定を出して、ヴァンパイアモードに設定すると、旧ヴァンパイア風のデモに切り替わる。
もともとサターン版もヴァンパイアとして開発されていたころの名残であろう。PS版ヴァンパイアは何があったのかこのハンターよりもやたらと遅れて出た。やはり 永ちゃんのたたりだろうか。
ブラッディ・ロア2(AC/PS 対戦格闘 ハドソン)
< イメージソングを歌う筋肉少女帯のヴィデオ・クリップ風の実写映像が流れる。
かなりカッコいいが、しばらく見てないと何のゲームかちっともわからないという重大な欠点があり、ゲーム自体いつの間にかゲーセンで見なくなってしまった。
ともかく、ターンテーブルをコンパネにつけておけば、新しい音ゲーと勘違いして金を入れる奴がいそうなデモだった。
PSにも同じデモが収録されている。
ツインゴッデス(PS 対戦格闘 ポリグラム)
実写取りこみのおねいちゃんと「ヴァンパイア」風スプライトキャラが戦う、PS最初期の対戦格闘ゲームだが内容は想像どおり。
OPは異様に長々と語られるどうでもいいストーリー(ナレーション飯島直子に続いて、わけのわかんない主題歌に乗せて繰り広げられる、中野貴夫のAVのパチモンみたいな、モンド感覚溢れるおねえちゃんのコスプレ実写ムービー。

安売りワゴンでみかけたら、このOPを見てひとしきり笑うだけのために購入してもいーかもしんない。
ときめきメモリアル(PCE 育成シミュレーション コナミ)
オリジナル「ときメモ」。
OPデモは当然ムービーではなくスプライトCGの組み合わせで、非常にシンプル。未だにこのデモをベストに推す声も多い。ソフトそのものの入手は難しいがプライベートコレクションにムービーが収録されているので、見る事は可能である。
絵は正直言って今の水準だと辛い。ただ、ずっと見てるとなんとなく照れくさくてむずむずしてくる。そう。この感覚こそが、ときメモ本来のコンセプトであり、そういう意味では非常に正しいOPデモなのである。
ちなみに、冒頭で出てくる「チームおもちゃばこ」はオリジナルの開発チーム。 どこいったんだよ「精鋭」バーチャルキッス。
ときめきメモリアル Forever With You(PS/SS 育成シミュレーション コナミ)
「ときメモ」ブレイクの端緒となったソフトだが、この手で通常のアニメムービーをOPとして収録した最初のソフトのひとつでもある。
空を見上げる詩織の周りを舞うキャラクターーの思いでのフォト。卒業式の光景と伝説の樹がセピア色で流れ、その前に立つ詩織の唇が小さく動く「あなたが・・・」。

いい感じだ。しかし、こっから流れるムービーは作られた時期を考慮に入れても史上最低の「似てないOPアニメ」である。
私は初めてプレイしたのがこのPS版だったのだが、OPの最後に出てくる女の子がゲーム中の館林さんだと気づくのに3日くらいかかった。

ただし、このOPアニメ、絵はワヤだが絵コンテの原案は小倉雅史氏の手になる由緒正しいもの。PS版リリース後に徳間から出た、オフィシャルイラスト集に掲載されたこのコンテには小倉氏の手になる裏設定が細々と書き込まれていて非常に興味深い。

朝日奈夕子と早乙女好雄が中学時代からの友人であるとか美樹原さんと詩織が中学の同級生だとかいう設定はここが多分最初だろう。

なお、このOPデモはいくつか裏技があるが最も愉快なのは、BGM変化だろう。やり方は簡単で、EDが終わり、OPデモに切り替わる瞬間にXボタンを連打すればいい。 何故かBGMが体育祭の大玉転がしや告白に化ける事がある。
ときめきの放課後 ねっクイズしよ(PS クイズ コナミ)
PS版で「ときメモ」にも関わらずムービーを使っていないという異色作。
PCE版の雰囲気を色濃く踏襲した、ある意味で最も濃いファン向けのOP。実はゲームの内容も、PS版ではなくPCE版の、公式同人ソフトみたいなソフトで、PCE版未プレイのプレイヤー半分置き去りつうスゲエもの。
PS以降の「ときメモ」関連ソフトでは唯一主題歌を作り起こしているあたりもこだわりだろう。
Pia☆キャロットへようこそ2(SS 育成シミュレーション NECインターチャネル)
サターン版は、バリバリのアニメムービーがOP。
アニメ自体はテンポも良くいいでき。特に前奏のアタックにのせて、あずさの脚、ミニスカの腰(つうかケツ(笑))、うなじあたりがバンっと映るあたりはツボをついている。さすがインターチャネル(笑)。
ちなみにこのソフトのCDにはOPムービーのAVI版がおまけでついている。
2枚目のCDのOmake.DatというファイルをPCのHDDにコピーし、拡張子をLZHにリネーム、解凍するとAVIファイルが出てくる。ファイルがかなりデカいのでそれなりに容量のあるドライブで試すこと。
サクラ大戦(SS アドベンチャー セガ)
TVアニメ風OPデモ流行のきっかけとなった秀作。
2枚組のディスクで微妙にOPが変わったりするのも、TVアニメの1クール目・2クール目っつう感じでグーある。
特筆すべきはやはり主題歌とフィルムのシンクロのよさで、イントロで、最初のドラムのアタックと同時に、マリアのピストルが火を吹くカットなんかはゾクソクするほどかっこいい。
このOPのもうひとつの特徴は、プレイヤーキャラの大神隊長の登場がメシを食ってるショットほぼ一点だけであるつうところであろうか。いくらギャルゲーとはいえ、情けないことおびただしい。
サクラ大戦2 君死にたもうことなかれ(SS アドベンチャー セガ)
OPデモアニメの最高峰といっていい
キャラクターの魅力を過不足なく伝え、しかも主題歌とのシンクロもきっちり。CMにも使われた、後半の「はーしーれー、光速のー」からの一連の光武戦は何度見ても最高である。詐欺くさいくらいに
つうか詐欺、これ見てオレ本編で空中戦できるのかとワクワクしてたのにさあ
。 今回は大神隊長、ちょっとだけ出番増えました(笑)
DESIRE(SS アドベンチャー イマジニア)
あの伝説の名アニメーター、金田伊功氏の手になる非常にカッコいいOPアニメ。
しかし本編にまるっきり使用されてないのは表紙だけ有名作家に委託した同人誌アンソロジーみたいで納得がいかんぞ。
ところであの「幻魔大戦」カットっていったい何だったのか。
エターナルメロディ(SS/PS 育成シミュレーション メディアワークス)
静止画と実景のCGを合成した、まあ無難なムービーだが、ここで注目したいのは声優さんの紹介序列
普通、ゲームの声優テロップってキャラ番号順とかだったりして不公平(モメゴトとも言うが)にならないようにしてるんだけど、このOPに限っては明らかに一般の映画とかドラマの配役テロップみたいな序列があるんである

ちなみに、登場順をキャラ名で言うと、フィリー、ロクサーヌ、メイヤー、ウェンディ、カレン、リラ、楊雲、若葉、レミット、アイリス、カイル、キャラット、アルザ、ティナの順である。ちょっと声優に詳しい人なら、知名度の高い声優さんが頭とラスト近くに集中して来てるのがわかると思う
これって、TVドラマなんかだと、このテロップの序列で俳優同士が大喧嘩するくらい重要な事項なんだけど、声優さんの世界でもあるのかなあ。どっちかつうと製作者が余計な気を回しただけみたいな気もするが。
北へ(DC アドベンチャー ハドソン)
「おたじ」にも一度書いたのだが、一見地味だが、非常に凝ったOP。
アニメではないのだが、バックの札幌のデジタル処理された風景と設定線画の組み合わせが非常にきれいで旅情を掻き立てるという意味では最高に成功してるといえるだろう。ゴージャスなだけがOPではないのだ。
しかし、これもある意味本編と似ても似つかないOPだよなあ。いや、こっちは本編の絵がナニなんだけどな。
街(SS サウンドノベル チュンソフト)
鈴木結女の主題歌に乗っけたデモムービーが最高にカッコいい。
渋谷の夜景をバックに次々と重なる登場人物のスチルが、ゲームのテーマをきちんと暗示しており、けして形だけのスカしたデモになっていないのもいい。サターンのOPデモムービーとしてはベストだと思う。

でもひょっとすると、「そんなムービー知らんぞ」とゆう人がいそうである。というのは、このデモ、メインキャラ8人分のストーリーデモを見ないと流れないのである。実にもったいない、つうかオトナだよなあ。
電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム(AC 対戦アクション セガ)
登場するバーチャロイド同士の戦闘シーンが流れるごく普通のアドバタイズ・デモ。しかし、このデモにはひとつの大きな特長がある。

実はこのデモ、プログラムが組んであるのではなく、CPUの思考ルーチン同士が実際に戦闘してるのである。だから、何周か見ても同じパターンのデモが出ることはない。
オラタンの基板にはメモリ機能があり、その筐体で遊んだプレイヤーの癖を蓄積できるのだが、これもアドバタイズにも反映されるらしく、設置されて時間の経った筐体のアドバタイズを見ると、異様に鋭い動きをしていることがある。

なお、これの間に挟まる操作説明は「世界一役立たずの操作説明」として記憶されるべきだろう。
新世紀ロボット戦記 ブレイブサーガ(PS SRPG タカラ)
タカラ版スーパーロボット大戦(笑)。 OPデモアニメはゲームオリジナルの「勇者聖戦バーンガーン」のOPアニメという位置付けだが、このOPで特筆すべきは、ちゃんとスタッフクレジットが入る部分が空けてあるということだろう。つまりこれは、「勇者聖戦バーンガーン」のノークレジットオープニングなのだ。この辺はさすがにサンライズがイッチョ噛みしてるだけのことはある。
このこだわりは評価に値すると思うが、他にこだわるところはなかったんかいと思ったのも事実だ。
超鋼戦記キカイオー(AC 対戦格闘 カプコン)
巨大ロボアニメ風ポリゴン対戦格闘。
アドバタイズはアニメのOP風になっているが、デモの劈頭が時刻表示の切り替わりというのがゲーコマである。
6:00からやってるところを見るとTV東京系であろうか
エースコンバット3(PS フライトシミュレーター ナムコ)
「ゼノギアス2」と違うのかこれ。
センチメンタル・グラフティ(SS 恋愛シミュレーション NECインターチャネル)
例のアレ。
マッドビデオ界の定番ネタと化した感のあるブツであるが、想像するにこれ、OPアニメの制作スケジュールに主題歌が間に合わなかったんではあるまいか。
それで、適当にどんな曲でも合わせられるようにタイミングやカット割を切ったものと思われるがどうか。
そうでなかったら製作者はキチ以下自粛。
デスクリムゾン(SS シューティング エコール)
例のアレ。
いや、実際見てみると、やりたいことはすごくよくわかるんだが色んなモノが付いて来ていない、なんつうのか「ペキンパーにカブれた、アタマの良くない高校の映研会員の作品」を見てるような趣がある。
DCでもうすぐ2が出るらしいが、この持ち味が、スペック倍以上の128ビットでどのようにブーストするのか楽しみである。
でもなあ、0は何倍しても0なんだよなあ・・・・
ファイナルファンタジー8(PS RPG スクウェア)
最高峰のCGムービー。ここまでやられると文句のつけようがない。
だが、本編をある程度やった後で改めてじっくり見るとなぜか心の中でヤンキーがウンコ座りする
なんつうのか、「えらそーに」感が抜けないんである。
これは本質的な問題ではなく、要はオレにとってスクウェアが、「アルファ」のスクウェアであり、「ブラスティー」のスクウェアであり、「キングスナイト」のスクウェアであるところからきてるのだろう
。 でもなあ、このゲームやってると「つまらない」とは思わないんだけど「初心に帰れ」と言う言葉が頭に浮かぶんだよなあ。
ほんとにこのままでいいのかなあ。 いやリノアの馬鹿っぷりはともかくとして。

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