タイトル:未来への遺産 |
作成日:2006年03月30日 |
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最大級の木簡、奈良時代の「履歴書」(朝日新聞)
徳島県の遺跡から奈良時代の木簡が発掘されたとのニュースが。中身は公文書の下書きらしいということで。まあよく残ってたもんだ、は思う。
残った理由はいろいろと偶然やら必然が重なってのことなんだろうけど、大きなもののひとつに、木材というメディアの経時変化に対する耐性ての、があるのは間違いないと思う。
むろん木だって腐ったり砕けたり燃えたりはするんだろうけど、それでも当時の公的な記録メディアであった紙と比較すれば、耐性という観点では上だろう。少なくともヤギの餌になるリスクはないしな。
それはまあ冗談としても、こういう話を聞くだに思うのは、果たして現在の、といっても1990年代後半以降の様々な記録てのの将来への残存の確率である。
IT社会と言われて久しいが、その実体はわずかな損傷でもロストする「電子媒体」という、ある意味非常に脆弱な基盤の上に成立している、はなはだ儚い世界である。そのへんの諸行無常は、コンピューター使いの方々なら二度ならずご経験されていることであろう。起動一発目に出るNO System filesとかな。
たとえ物理的にメディアが存在し得ても、読み出せるドライブが失われれば、中の情報は永遠にロストする。8インチFD、クィックディスク、ZIPドライブ、GD、こういった媒体に眠る様々な営みの記憶を、果たして後世の人々は知ることはできるんだろうか。
先ごろ亡くなったスタニスワフ・レムの「浴槽の中で発見された手紙」はウィルスによって紙が消滅した世界を描いた物語だそうだが(未読)、今こそ再読してみるべき本なのかもしれないなあ、などとふと思った。
案外人類が滅んだ後に残る最後の文明の痕跡はアルタミラの壁画だけなのかもしれないな。
と、ガラにもなく感傷にひたりつつ気付いたんだけど、実は腐食しづらそうなプラスティック製のアニメグッズとかかなりの年月残存してそうでアレ。あなたが押入れの中に封印したエロゲの初回特典のクリアケースとかテレカとか、ひょっとして将来、貴重な遺物として大学で研究されたりするのかもしれない。
よし。勝った(何に)。
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