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記事No.[ 4103 ]

タイトル:祭をもたらしたもの

作成日:2006年07月09日

カテゴリ:[Films]

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拗ね者なので流行りモノとなるととたんにどうでもよくなるというブロガーにはかなーり向かないかもしれない性根、かもしれない。
ということで見てはいたのだけれどすっかり言及する気をなくした『涼宮ハルヒの憂鬱』ではあるが、CDやDVDといった商品もかなりヒットしているようで、まずはご同慶の至りではある。

而して、光あるところになべて影がある。このヒットにもつきまとう影がある。その中でも大きいものは法的にアレなモロモロの出回りだろう。ハルヒさんといえばアキバのみならずみんなのようつべでもヒット街道驀進中だし、覗いてないんでよく知らないんだけど、いわゆるファイル共有ネットワーク上でも相当数のファイルが出回っていることであろう。権利関係各所の方々におかれては頭痛のタネであろう、とは思う。だが、真に悩ましいのは今回のヒットに「この手」のコンテンツ流布との相乗効果を否定できない、という点ではあるまいか。

『ハルヒ』は作品としては非常によくできていた。だが、コンテンツ自体の性格はいわゆる「オタク向け深夜アニメ」の枠を出るものではない。それがここまで盛り上った要因のひとつとして、イベント性というかライブ感覚というか、今回のムーヴメントの中心となったネット界隈の用語で言うなら「祭」の要素があったことが上げられよう。
そして、この「祭」をもたらしたものは、深夜アニメとしては破格の放映局の多さ、そして即座にYouTubeを始めとしたアップローダへと掲載される動画ファイルであった。
これらのファイルはもちろん違法である。だが、同時に未放映地域、あるいは見逃した視聴者をもほぼリアルタイムで「祭」に参加することを可能とし、結果として今回のヒットに繋がる大きなうねりをもたらしたのもまた事実だろう。要するに著作権という面を無視すれば、こういった動画の流布というのは非常に優れたコンテンツの宣伝ツールであるということなのだ。
このあたりの状況に関しては制作側も建前はともかく、本音のところでは痛し痒し、といったところではあろう。もっとも『ハルヒ』の場合、放映順の意図的なシャッフルなど、こういった状況を戦略的に織り込んでいた節も垣間見えるのだけれど。

様々な締め付けにも関わらずファイル共有ネットワークは衰えを見せず、またYouTubeのフォロワーの姿もちらほらしてきている。おそらく、もはやこういった「イリーガルな」コンテンツ流布を完全に遮断する事は不可能であろう。このような状況を鑑みれば、これからのコンテンツホルダーに必要となってくるのはいかにして「損して得取る」か、という戦略なんではあるまいか。なんかいろいろ流れちゃってるけど、その分他んとこに金落としてくれれて、トータルで儲かってくれりゃいーや、みたいな。
もちろん著作に対する対価は保証されねばならない。だが、それが現状のシステムのような「使用料1回ナンボ」一辺倒でいいのか、という問いかけはなされてしかるべきだと思う。

今回の「ハルヒ現象」は、そういったケーススタディのひとつとなりうる、のかもしれない。

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