記事No.[ 1936 ]
タイトル:スパイダーマン(池上遼一 メディアファクトリー MF文庫) |
作成日:2002年06月01日 |
カテゴリ:[Biblos] |
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長らく読めなかった、あの高橋留美子も影響を受けたらしい70年代トラウマ漫画の一翼、野中英二版池上遼一版『悩めるヒーロー』日本語版コミックが、映画公開に便乗する形で再販された。
描かれたのがゲバゲバナ〜ンセンスアッと驚くタメゴローの1970年で、少年漫画雑誌が一番反体制的だったあたり。そのため内容は今読むと半端ではなくアナーキー。 一応、冴えない高校生が放射能を帯びたクモに噛まれたて超能力を得る、というような基本設定は踏襲してるものの、内容はもう別物。主人公の坪内地丹ライクな性格のひん曲がり方がいっそ心地よい。
ストーリーの基本ラインは超能力を持った主人公がパイダーマンになって、果てしなくトラブルに巻き込まれるというもの。戦う敵も社会や人間心理の歪が出自で、スパイダーマンが勝ってもきっぱり何のカタルシスもない。月刊とはいえ、よく少年雑誌に掲載されたものだ。マンガが今より本質的な意味で『有害メディア』だった頃の空気がビシビシ感じ取れる。カバーも何と描き下ろしで大変おトクな一冊。
今回は2巻まで刊行。平井和正が脚本に入る3巻以降はもっとヒドいことになるのでぜひご一読を。
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